連載「つつむ」をつくる 最終話
「つつむ」をつくる
1976年に、私たちの会社は「パッケージアート」という名称に変わりました。
先代の「つつむ技術だけでなく、そこに豊かさを感じさせるものがなければならない」という信念を表したものです。「アート」には”技術”と”表現”との意味を込め、パッケージを通じて広がる豊かさを意識しています。
私たちのモットーである「つつむ」をつくるという言葉には、そうした思いが込められています。豊かさの源泉は、お客様の製品でありサービスです。その価値はお客様のブランドにあります。「つつむ」をつくるとは、お客様のブランドをパッケージを通じて支えるということです。私たちは、お客様のブランディングのパートナーとなりたいと考えています。
この思いをお伝えしたく、4話のブログに綴りました。今回は最終話となります。

最終話:「つつむ」をつくる
パッケージは500歳!
英語では、包むという言葉をwrapとかpackという動詞で一般的に表します。ニュアンスとしては、「巻く」「くるむ」「詰める」という感じでしょうか。
一方、パッケージ(package)という言葉は、16世紀初頭のイギリスにおいて初めて使われたそうです。packageという言葉は名詞だけでなく動詞でも使われますが、ここにおいてはじめて「商品を箱や包みに入れる」という意味合いが加わります。
Pack(詰める)という動詞に、ageという接尾辞がついて名詞となりました。イギリスの16世紀は、ちょうど中世から近代に移り変わる過渡期にある時代です。資本主義の前夜にパッケージという言葉が生まれたのは、偶然ではないでしょう。商品という概念が発展したことで、パッケージというコンセプトが誕生したのです。

「つつむ」の意味
ところで、私たちのミッションに使う「つつむ」には、つつむという文字に(「」かぎかっこ)がついています。なぜだと思いますか。ちょっと気になりますよね。そもそも包むとは動詞であるのに、それを「つくる」とは何ごとか。よく考えてみると変な文章です。
でも、そのかぎかっこに、私たちの存在理由があります。
「つつむ」とは、何かを包むという意味だけではありません。お客様の製品の価値を引き立て、つくり手のメッセージや約束を伝えるブランディングの大事な一要素でもあります。店や棚に並んだ時の感動、パッケージを手にした人の満足感や驚き、贈り手と受け手がかわす物語。「つつむ」には、包むから生まれるあらゆるストーリーが含まれています。
そのビジョンをひとつの言葉に言語化しようと考えたとき、かぎかっこ付きの「つつむ」という表現にたどりつきました。「つつむ」には、私たちの万感の思いが込められているのです。

新時代へ
ものづくりの意味合いが変わっきた時代の変化も「つつむ」には反映されています。未来を見通すとき、「パッケージをつくる」では、私たちの仕事の核心を十分に伝えきれないのです。日本語で書く「つつむ」、ひらがなで書く「つつむ」が一番しっくりくるのです。
パッケージという言葉が生まれて500年。弊社はその70年間を日々パッケージと向き合ってきました。パッケージという言葉が生まれたのは、商品というモノが中心になってきた時代です。その後も人類はずっとモノを中心に経済を発展させてきました。しかし、その時代も変わろうとしています。今、ふたたびヒトが中心になる時代を迎えています。当たり前のように消費されてきたヒトの活動に新たな価値が生まれる時代です。だから「つつむ」なのです。
モノとしてのパッケージをつくるのではなく、「つつむ」をつくる。それが新時代の豊かさにつながると信じています。

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